「生まれてきたことが苦しいあなたに」は、敗北者の守護聖人と謳われる厭世哲学者・シオランの解説本なのだ 高貴な怠惰を説き、生を自殺の遅延と断じ、病こそ実存だと叫ぶペシミストの言葉は、カフカや太宰を軽く凌ぐ絶望強度 思想家としての挫折過程もいっそ魅力的な負の吸引力。どん底に効くのだ〜
あまり知られてない気がするのだが、河出文庫や角川文庫、講談社現代新書など、kindleで目録を無料配布してるレーベルも多いのだ で、この目録が侮れない! 読んで楽しく選んで便利、紹介文の参考にもなって、時間が消し飛ぶ0円ライフハック。地味におすすめなのだ〜(^^) https://t.co/oceFWaMwEO
「人魚の石」良かったのだ 故郷の寺に帰った青年と、池で眠っていた人魚・うお太郎。山に埋まる奇妙な石を巡る少し不思議なファンタジー と思ったら術中! 薄く漂うじっとりした不安、人と妖を隔てる薄皮一枚の異物感が膨らんで、気つけば怪奇譚の濃霧ど真ん中。心に厄介な影を落とす読後感なのだ〜
「ご飯は私を裏切らない」は極北のグルメ漫画なのだ 高い画力で描き出される、壊滅的に仕事ができない29歳フリーター女子の日常は、リアル過ぎる失敗談と幻覚と謎の言語センスに彩られてドラッギーな迫力。最果ての日々に食の輝きが際立つのだ WEBで読める&8月に単行本が出るのだ〜!(待てなかった)
若者の呪術離れがさけばれる今こそ「日本呪術全書」なのだ 密教陰陽道古神道から果ては大本教まで、膨大な図版と共にまとめた呪い大全。各宗派の呪術観や随所のコラムも面白く、一生読んでられる究極のテクスト! 物書きさんにもネタの宇宙。紙面から立ち上がる日本の暗黒精神史にくらくらするのだ〜
kindle最狂は「架空の歴史ノート 帝国分裂編」で決まりなのだ 小学生?と思しき字で謎の空想戦記が綴られたキャンパスノートを丸々スキャン!人類王朝、百万軍ミリオンフォース、不沈都市トノス、正テラ教…イカした固有名詞が乱舞する大ボリュームのクロニクル 段々上手くなる挿絵にも注目なのだ〜
「紙葉の家」はアメリカ文学最大の奇書なのだ 無限構造を持つ家に関する記録。膨大な紙片に書きつけられた、その記録への調書。調書を手に入れた青年の記録…幾重にも編まれたメタ構造と、作中に仕掛けられた罠の数々。真実と虚実の曼荼羅に眩暈がするのだ 何よりこの発狂した紙面!読む迷宮なのだ〜
一行小説系の本も随分増えたが、98年刊「世界は蜜でみたされる」は再評価したい名作なのだ ダンサーでもある異色の著者が描く短文は、詩と死の気配が濃密な幻想文学的ビジョン。高熱に魘された夜の夢で出逢う絵画のように、魔的な引力を放っているのだ 一文物語集の名で新版も出たが両方絶版なのだ?
伝説の打ち切りジャンプ漫画「惑星をつぐ者」がkindle化されてたのだ 人類が他種族に支配された宇宙。不可視の剣を武器に、呪われた因縁を清算すべく旅する男の物語 外連味溢れるキャラと深いテーマ、細部に宿る本格SFマナーが激渋!9話終了ながら繰り返し話題に上る隠れた名作、やっと読めたのだ〜
宮崎駿、大友克洋、荒木飛呂彦……数々の巨匠に影響を与えた伝説の漫画家・メビウス。彼が60歳で描いた「B砂漠の40日間」は驚異なのだ 下絵も修正もなし、完全一発描きのペン画集。コマ割や台詞が消失した絵物語は、精神世界を掘り起こしたように奇妙で静謐なのだ 線一本一本に神が宿ってるのだ〜!
あ、霊符切らしちゃった!そんな時は「呪術・霊符の秘儀秘伝」が便利なのだ 日本の呪術を基礎から説明しつつ、縁結びから亡霊成仏まで日常で役立つ100の霊符を掲載 他にも折符、禹歩、印法など幅広く紹介していて読み物としても楽しい作り。著者の大宮氏はより本格的な呪術の本も多数書いてるのだ〜
文豪のかっこいい写真コンテストやりたいのだ……(澁澤龍彦、江戸川乱歩、稲垣足穂、ボルヘス)