ボルヘスは旅行記「アトラス」から入るのも一興なのだ 古都、トーテム、神殿、演劇…淡い写真と共に綴られる詩的弦学は、化石した時間への憧憬に満ちて美しく。 気球に乗ったり、出雲大社で神主コスする姿も微笑ましいのだw 迷宮の作家が最晩年に遺した円熟の筆致。読み易くもボルみがヘスいのだ〜
R.I.Pデヴィッド・グレーバー 積んでたの読んでみたらすごく面白いのだ……アライさん、昨年松村圭一郎氏らが著した「文化人類学の思考法」という本にめちゃくちゃ感銘を受けたのだが、そのもう一歩先が論じられてる印象。 著作全部良いお値段だけど、がんばって集めるのだ……
横浜そごう美術館でやってる「ショーン・タンの世界展」に行ってきたのだ! 侘数寄すら思わせる蠱惑的曲線と、コマ割感覚の妙から生まれる、ノスタルジックで奇妙な生物。不思議な都市。MOTHERやmoonファンも必見の絵本作家なのだ 油彩コラージュ全て最高だが鉛筆画の暖かさは必見!是非なのだー(^^)
絵の素養もないのにコンテやプロットが好き過ぎて、その手の資料すぐ買っちゃうのだ…… 本当に見せたい構図や動きだけ描いてあるのと、ほどよいラクガキ感がたまらなくて。 最近だと『映像研には手を出すな!』とかは、作品自体が超上質なコンテの楽しさ。無駄なものがひとつもなくて凄いのだ(^^)
「惑星クローゼット」は密かに薦めたい傑作百合SFホラーなのだ 愛海が眠るたびに夢で訪れる謎の惑星と少女。おかしくなる同級生、綻ぶ現実世界、怪物… 石黒正数にも通じるオフビートな絵柄にミスマッチなホラー描写が怖い!前半の謎が謎を呼ぶ不気味さから、全4巻で見事な展開。前作も良いのだ〜!
若者の呪術離れがさけばれる今こそ「日本呪術全書」なのだ 密教陰陽道古神道から果ては大本教まで、膨大な図版と共にまとめた呪い大全。各宗派の呪術観や随所のコラムも面白く、一生読んでられる究極のテクスト! 物書きさんにもネタの宇宙。紙面から立ち上がる日本の暗黒精神史にくらくらするのだ〜
kindle最狂は「架空の歴史ノート 帝国分裂編」で決まりなのだ 小学生?と思しき字で謎の空想戦記が綴られたキャンパスノートを丸々スキャン!人類王朝、百万軍ミリオンフォース、不沈都市トノス、正テラ教…イカした固有名詞が乱舞する大ボリュームのクロニクル 段々上手くなる挿絵にも注目なのだ〜
「紙葉の家」はアメリカ文学最大の奇書なのだ 無限構造を持つ家に関する記録。膨大な紙片に書きつけられた、その記録への調書。調書を手に入れた青年の記録…幾重にも編まれたメタ構造と、作中に仕掛けられた罠の数々。真実と虚実の曼荼羅に眩暈がするのだ 何よりこの発狂した紙面!読む迷宮なのだ〜
一行小説系の本も随分増えたが、98年刊「世界は蜜でみたされる」は再評価したい名作なのだ ダンサーでもある異色の著者が描く短文は、詩と死の気配が濃密な幻想文学的ビジョン。高熱に魘された夜の夢で出逢う絵画のように、魔的な引力を放っているのだ 一文物語集の名で新版も出たが両方絶版なのだ?
伝説の打ち切りジャンプ漫画「惑星をつぐ者」がkindle化されてたのだ 人類が他種族に支配された宇宙。不可視の剣を武器に、呪われた因縁を清算すべく旅する男の物語 外連味溢れるキャラと深いテーマ、細部に宿る本格SFマナーが激渋!9話終了ながら繰り返し話題に上る隠れた名作、やっと読めたのだ〜
宮崎駿、大友克洋、荒木飛呂彦……数々の巨匠に影響を与えた伝説の漫画家・メビウス。彼が60歳で描いた「B砂漠の40日間」は驚異なのだ 下絵も修正もなし、完全一発描きのペン画集。コマ割や台詞が消失した絵物語は、精神世界を掘り起こしたように奇妙で静謐なのだ 線一本一本に神が宿ってるのだ〜!
あ、霊符切らしちゃった!そんな時は「呪術・霊符の秘儀秘伝」が便利なのだ 日本の呪術を基礎から説明しつつ、縁結びから亡霊成仏まで日常で役立つ100の霊符を掲載 他にも折符、禹歩、印法など幅広く紹介していて読み物としても楽しい作り。著者の大宮氏はより本格的な呪術の本も多数書いてるのだ〜
文豪のかっこいい写真コンテストやりたいのだ……(澁澤龍彦、江戸川乱歩、稲垣足穂、ボルヘス)