「へうげもの」な、千利休に師事し、信長・秀吉・家康に仕え、日本の文化に絶大な影響を与えた、古田重然の生涯を紡いだ物語でな。 人間の「俗」「業」を極限まで描いた大傑作よ。
物語の中で、主人公古田"織部"は、自らが何者なのかの境地に「笑」を見出すのよ。タイトルの「へうげもの」も、今様に言うなら「ひょうきんもの」的な意味合いでね。 でも決して道化の男ではない。 善か悪かで問われれば評しづらいが、命がけで「一笑」を得ようとする。
「なにかに興じ、楽しい思い、笑う」このシンプル極まりない境地。 それこそが人が生きる意味。 作中でも語られるセリフで強烈なインパクトが有るのだが、「いかなる生まれの者でも苦しみがある。なれば、それでも笑うことが、そんな運命への復讐になるのではないか」と。
誰かを見下すためでも、己の誇示するためでもなく、天下全てを笑顔にする「一座建立」を目指した、ある意味で、日本人の根本を追求した壮絶なる大河だと思うんだよな。 むしろこんな時代だからこそ、「笑」とは命をかけて求めるに足るものだと、訴える力があると思うのだ。
「名作とは、読み直すたびに新たな気づきを覚えるものである」なんて言うが、「こち亀」のこのシーンは、大人になってから痛いほど「わかって」しまったなぁ・・・w
「こち亀」が今も連載中なら、絶対ウマ娘を扱った回があったろうなとは言われるのだが、両さん、ギャンブルとしても好きだが、まず競走馬ちゃんと好きなので、引退後の競走馬が別名義になっても全員顔で見分けがつくほどだから、意外と感動話とかできそうよね。
異世界だって税金はある(1/4)
「ジョジョ」、トニオさんのお店での億康の言動によって、 「温泉旅行に行ったことがある」 「自宅で映画や洋楽やバラエティ番組やマンガを楽しむほどの余裕がある」 「高級料理を味わえる舌(貧乏舌ではない、食育が施されている)」 「それらを表現する語彙力を育まれる」 環境にあったのよな。
まぁ信じがたい話なんですが、消費税の導入は、「賛成する者」も多かったんですな。その前にあった「物品税」というのが絡んできまして・・・「ちびまる子ちゃん」の「フランス料理を食べに行こう」の回に出てきたアレです。
よく「こち亀の名言」的なのが紹介されることがあるが、こういう「両さんのツッコミ」を見ると、今の時代こそ必要な作品だったのかもしれないと思ってしまう。
まぁ「経営者視点」って結局は「給料が安くても我慢しよう」「残業代でないけど我慢しよう」「予算少ないけど我慢しよう」「時間ないけど我慢しよう」「人少ないけど我慢しよう」な、「欲しがりません勝つまでは」が言葉変えただけだったんだよね。 んで、勝てないから、なにも得られない。
「舌は肥えすぎないほうがいい」 山岡レベルになると、本人も作中で言うくらい苦労するので、井之頭五郎くらいがちょうどいいってことか。