226事件は内田百閒が「今古」と「春雪記」というエッセイで題材にしていますが、どちらも昭和11年3月に新聞・雑誌に掲載されたものなので、この作家としてはかなり珍しくリアルタイムな所感となっています。 どもに単行本『有頂天』(初版:昭和11年7月、中央公論社)に収録されました。
このあたりは80年代に入っても変わることなく、むしろポストモダニズムの流行などを率先的に取り入れて、北村自身による哲学的エッセイっぽい文章や、ニュー・ウェイヴSF作家として注目を浴びていたJ.G.バラードや現代思想家のフェリックス・ガタリのインタビューが紙面を飾ったりしていました。