1位だった『託児城のオルベイル』は終始「ほのぼのコメディ」で統一されていた。 その点で読切としての完成度に差が出たかも。 ギャグ数は「1ページ1ギャグ」を意識したが、コメディにしては少ないし、ギャグが無いページも。 託児城は1ページで3ギャグくらいあり、そこもコメディとして差がある
今作で良かった点は、自分の悪い癖「説明過多」「説明口調」から脱却できたこと。 世界観説明は最低限に抑え、セリフは「読者に伝わるか」より「さりげなさ、そいつらしさ」を意識した。 伝わるか心配な気持ちは堪え、「説明ゼリフを入れるくらいなら 説明しないほうがマシ」と割り切った。
中盤のシーン、最初はただ主人公とヒロインが会話で情報交換してるだけだったが「ダレてる」と言われたので、カーチェイスにした。 いくらコミカルにしたり工夫しても、"会話"が3ページ以上続くと読者は退屈になるのかなぁ。 会話より"行動"、"展開"で見せるのが良いと学んだ。
情報の出し方には注意した。 序盤、中盤の会話で安易に情報を明かすと その情報は「設定」として消化される(by担当)。 その指摘を元に、終盤で「驚き」と共に情報を提示できるようにした。 テールリングとか、何で主人公を選んだか とか。 (「父親と姿が被ったから」という理由は、友人の発案)
いちいち「家族が病気で〜…」とか「このネックレスは〜…」とか文字で説明しなくても、1コマ カットを入れれば十分伝わるんだな と。 「テールリング」と「ネックレス」をリンクさせて、主人公がヒロインにシンパシーを感じたのも表現できた。 読者は察しが良いので、いちいち文字で言うと逆にくどい