新月ゆき@Shingetsu_yuki

    ■くも膜下出血コラム5【くも膜下出血の原因】 なぜ、くも膜下出血になったんだろう? 2020年の夏、私はくも膜下出血で倒れた。その後、手術を終る。今は、病院のベッドに横たわり、私はスマホを食い入るように見つめている。 くも膜下出血になった原因を知りたい。 「くも膜下出血 原因」「脳卒中 原因」言葉を変え、様々な言葉でスマホでググる。複数のネット記事を読んだ。ネット記事には、次のように書かれていた。 --脳卒中は、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血の三に分けられます。脳卒中の原因は、高血圧や糖尿病など同じように、食事、運動不足、ストレス、喫煙、過剰な飲酒などの日常生活習慣に原因があるため、「生活習慣病」とも呼ばれています。普段の生活を見直せば、脳卒中は予防することができます-- 記事にあるのは、もう既に知っている情報ばかり。そして、私には該当しない情報ばかり。私は、不健康な生き方をしていない。 食事。 過去、漢方薬の医師から、食事療法の指導を1年間受けてきた。もう長い間、健康的な食事をしてきた。だけど、実際は違うのかもしれない。時々ジャンクフードも食べているし、徹底をしていない。徹底すると、窮屈な気持ちになるから。とはいえ、毎年の健康診断では、いつも正常値。 運動不足。 それは考えられない。かつて私は運動量過多だった。毎朝3時に起床し、週3回筋トレ、週3回ジョギング、週末登山。膝の故障により、医師のアドバイスに従い、今はゆるふわ運動。ゆるふわと言え、ほぼ日で運動をしているので、運動不足はやはり考えにくい。 ストレス。 これも考えにくい。私は、メンタルケアに最も時間をかけている。初期の鬱症状であれば、1週間のセリフケアで、私は私を治療することができる。長い期間、自分観察をし、入手したメンタルケア方法。私専用の方法のため、他者に有効かどうかは不明なのだけど。 喫煙・過剰な飲酒。 私の人生に、喫煙も飲酒もない。喫煙をしたこともないし、少量の飲酒でも体調を崩すので、一口しか飲まない。いや、飲めない。 私の日常は、健康的な生活習慣。 人生で最も大きなリターンは、健康。だから、時間と労力を投資してきた。だけど、くも膜下出血になった。何がいけなかったんだろう?何を見落としたんだろう? わからない。 私が、なぜくも膜下出血になったのか、わからない。頭が痛い。スマホが重い。スマホを支える手首が、疲れてきた。明日、医師に確認しよう。 「新月さん、もうそろそろ」 看護師が、私に声をかける。看護師を見ると、彼女の表情から患者を気遣う気持ちが伝わってくる。…私はくも膜下出血なんだから、休まないと。 突然、過去の記憶を思い出す。 そういえば、私には、くも膜下出血で亡くなった叔父がいる。それを看護師に告げると、彼女は目を見開いた。「新月さん!」 翌朝。 私は、私の主治医・斎藤先生と初めて会う。彼が私に告げる。 「看護師から聞きました。くも膜下出血の家族歴がある場合、ご家族もくも膜下出血になる可能性があるんですよ」 え? 遺伝? 主治医の言葉に、私の思考も身体も数秒固まる。 ■後日談 私のくも膜下出血の原因は、遺伝的要因の可能性がある。 驚きました。 本当に驚きました。遺伝の可能性があるなんて、知りませんでした。考えてもみませんでした。…いや、知らないから、考えようもないのですが。 その後、妙に納得もしました。遺伝だから、私の今までの努力が追いつかないのも仕方ないよね…と。

    ■くも膜下出血コラム5【くも膜下出血の原因】  なぜ、くも膜下出血になったんだろう?  2020年の夏、私はくも膜下出血で倒れた。その後、手術を終る。今は、病院のベッドに横たわり、私はスマホを食い入るように見つめている。  くも膜下出血になった原因を知りたい。  「くも膜下出血 原因」「脳卒中 原因」言葉を変え、様々な言葉でスマホでググる。複数のネット記事を読んだ。ネット記事には、次のように書かれていた。  --脳卒中は、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血の三に分けられます。脳卒中の原因は、高血圧や糖尿病など同じように、食事、運動不足、ストレス、喫煙、過剰な飲酒などの日常生活習慣に原因があるため、「生活習慣病」とも呼ばれています。普段の生活を見直せば、脳卒中は予防することができます--  記事にあるのは、もう既に知っている情報ばかり。そして、私には該当しない情報ばかり。私は、不健康な生き方をしていない。  食事。 過去、漢方薬の医師から、食事療法の指導を1年間受けてきた。もう長い間、健康的な食事をしてきた。だけど、実際は違うのかもしれない。時々ジャンクフードも食べているし、徹底をしていない。徹底すると、窮屈な気持ちになるから。とはいえ、毎年の健康診断では、いつも正常値。  運動不足。 それは考えられない。かつて私は運動量過多だった。毎朝3時に起床し、週3回筋トレ、週3回ジョギング、週末登山。膝の故障により、医師のアドバイスに従い、今はゆるふわ運動。ゆるふわと言え、ほぼ日で運動をしているので、運動不足はやはり考えにくい。  ストレス。 これも考えにくい。私は、メンタルケアに最も時間をかけている。初期の鬱症状であれば、1週間のセリフケアで、私は私を治療することができる。長い期間、自分観察をし、入手したメンタルケア方法。私専用の方法のため、他者に有効かどうかは不明なのだけど。  喫煙・過剰な飲酒。 私の人生に、喫煙も飲酒もない。喫煙をしたこともないし、少量の飲酒でも体調を崩すので、一口しか飲まない。いや、飲めない。  私の日常は、健康的な生活習慣。 人生で最も大きなリターンは、健康。だから、時間と労力を投資してきた。だけど、くも膜下出血になった。何がいけなかったんだろう?何を見落としたんだろう?  わからない。 私が、なぜくも膜下出血になったのか、わからない。頭が痛い。スマホが重い。スマホを支える手首が、疲れてきた。明日、医師に確認しよう。  「新月さん、もうそろそろ」 看護師が、私に声をかける。看護師を見ると、彼女の表情から患者を気遣う気持ちが伝わってくる。…私はくも膜下出血なんだから、休まないと。  突然、過去の記憶を思い出す。 そういえば、私には、くも膜下出血で亡くなった叔父がいる。それを看護師に告げると、彼女は目を見開いた。「新月さん!」  翌朝。 私は、私の主治医・斎藤先生と初めて会う。彼が私に告げる。  「看護師から聞きました。くも膜下出血の家族歴がある場合、ご家族もくも膜下出血になる可能性があるんですよ」  え? 遺伝?  主治医の言葉に、私の思考も身体も数秒固まる。  ■後日談  私のくも膜下出血の原因は、遺伝的要因の可能性がある。  驚きました。 本当に驚きました。遺伝の可能性があるなんて、知りませんでした。考えてもみませんでした。…いや、知らないから、考えようもないのですが。  その後、妙に納得もしました。遺伝だから、私の今までの努力が追いつかないのも仕方ないよね…と。
    12377ヶ月前
    新月ゆき@Shingetsu_yuki

    Kindleの先読みは、こちらから読めます。 https://shingetsuyuki.com/kumomakka_L11-1.html

    Kindleの先読みは、こちらから読めます。 https://shingetsuyuki.com/kumomakka_L11-1.html
    3107ヶ月前
    新月ゆき@Shingetsu_yuki

    ■くも膜下出血コラム6【ICUの入院生活】 2020年夏。ICUの窓から見える景色は、晴天。ICUには複数のベッドがあリ、私はひとつのベッドに横たわり、晴天の青空を見ている。主治医の言葉を思い出す。 「くも膜下出血の家族歴がある場合、ご家族も、くも膜下出血になる可能性があるんですよ」…

    ■くも膜下出血コラム6【ICUの入院生活】

2020年夏。ICUの窓から見える景色は、晴天。ICUには複数のベッドがあリ、私はひとつのベッドに横たわり、晴天の青空を見ている。主治医の言葉を思い出す。

「くも膜下出血の家族歴がある場合、ご家族も、くも膜下出血になる可能性があるんですよ」…
    12467ヶ月前
    新月ゆき@Shingetsu_yuki

    ■くも膜下出血コラム7【人がいれば、お金は必要ない?】 くも膜下出血の発症、私は救急車で運ばれた。 財布や保険証を、持参することができなかった。私が準備できたのは、私自身、その時に着ている洋服、そして眼鏡のみ。着のみ着のまま。 お金がない中、どうやって生きていく? そして、次の条件下。 くも膜下出血で、身体が弱りきっている。 独身。家族は遠方にいる。 この条件を考慮すると、入院中、困っただろうと思われるかもしれない。私が当事者でなければ、きっとそう思う。 でも、実際は違った。 病院のシステムにより、入院時に必要なものは、病院が準備をした商品をレンタル、もしくは購入。後払い。 私物で欲しいものは、スマホからネット通販。シェアハウスのオーナーさん、友人に連絡し、到着した商品を病院に持ってきてもらう。時差こそあれ、欲しいものは全て入手することができた。 あの時、私の手元には1円のお金もなかった。 私には、私しかなかった。だけど、私の周囲には人がいた。私がひとりで立つことが出来なくても、周囲の人が私を支えてくれる。 緊急時にこそお金が必要だと思っていたけれど、お金ではなかった。システムと人だった。そして、システムを作り上げたのは、人。 人生とは、人なのでは? そう思い始める、最初のきっかけ。 ■後日談 ありがたいです。 目を伏せ、噛み締めるように、思います。本当にありがたいです。目頭が熱くなります。 …とはいえ、お金も必要です!支払いは、私がするので!笑。お金は、大概、最後にあります。

    ■くも膜下出血コラム7【人がいれば、お金は必要ない?】  くも膜下出血の発症、私は救急車で運ばれた。 財布や保険証を、持参することができなかった。私が準備できたのは、私自身、その時に着ている洋服、そして眼鏡のみ。着のみ着のまま。  お金がない中、どうやって生きていく? そして、次の条件下。 くも膜下出血で、身体が弱りきっている。 独身。家族は遠方にいる。  この条件を考慮すると、入院中、困っただろうと思われるかもしれない。私が当事者でなければ、きっとそう思う。  でも、実際は違った。  病院のシステムにより、入院時に必要なものは、病院が準備をした商品をレンタル、もしくは購入。後払い。  私物で欲しいものは、スマホからネット通販。シェアハウスのオーナーさん、友人に連絡し、到着した商品を病院に持ってきてもらう。時差こそあれ、欲しいものは全て入手することができた。  あの時、私の手元には1円のお金もなかった。 私には、私しかなかった。だけど、私の周囲には人がいた。私がひとりで立つことが出来なくても、周囲の人が私を支えてくれる。  緊急時にこそお金が必要だと思っていたけれど、お金ではなかった。システムと人だった。そして、システムを作り上げたのは、人。  人生とは、人なのでは?  そう思い始める、最初のきっかけ。  ■後日談  ありがたいです。 目を伏せ、噛み締めるように、思います。本当にありがたいです。目頭が熱くなります。  …とはいえ、お金も必要です!支払いは、私がするので!笑。お金は、大概、最後にあります。
    341827ヶ月前
    新月ゆき@Shingetsu_yuki

    【再掲】会社の電話恐怖症だった私が、電話で周囲から感謝されるまでの話(1/2)

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    655177ヶ月前

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