上手な解剖図はよく観察されていて、構造に対する趣向(好き嫌いなど)をあまり感じない。反対に画家の趣向が強く、自然に従順でない解剖図は、実物から遠ざかるので下手に見える。
石をカーヴィング(彫り刻む)しても出来なかった左右非対称の姿勢が、粘土でモデリング(盛り付ける)するようになって可能になった。手で触って探るうちに、様式を抜け出すことがある。
エジプト美術のレリーフや壁画の人体像は、正面観と側面観の組み合わせで表現される。実証してみようということで、同様の姿勢をとったモデルの写真。女性像は膝が過伸展してますね。Paul Richer "Nouvelle anatomie artistique du corps humain vol.4" (1925)
人体スケッチなどでアタリをとる際に引く軸線。肩関節や股関節などのおおよその中心が体表から把握できるようになると、より使いやすくなる。添付は重心の傾きを示す図。