うちの子も来年中学生、そろそろソロモン72柱覚えさせなきゃ…そんな時は「悪魔と悪魔学の事典」が便利なのだ 悪魔の基礎知識から、呪文、カバラ、映画まで幅広く網羅した500項目は、平易な文章で図版も多数。資料にも最適な現代版"地獄の事典"なのだ! 高校生はより硬派な「悪魔学大全」を買うのだ〜
「蓑虫放浪」面白かったのだ! 激動の幕末〜明治に、携帯型ハウスを背負い、全国を旅しながら微妙な絵を描いて遺した謎の奇人・蓑虫上人。 歌、庭、石笛、土偶マニア…彼の奇行奇癖の足跡を辿る名エッセイ じわじわくる妙な親しみ、大した人物じゃないと言いつつも暖かい著者の眼差しにキュンなのだ〜
「くじら屋敷のたそがれ」佳かったのだ 懊悩する者が向かう奇妙な島と屋敷。水上二足歩行者を目指す妻、尻尾のない猫、たま子、むかしとかげ、死者の時間を計る時計… 男/女、人/猫、今/昔が融解した奇妙な詩的物語は、さいはての感覚と祈りの余韻だけを残す幻のよう。ことばで創られた箱庭なのだ〜
『僕の妹は漢字が読める』は妹萌えラノベ×熾烈な文学論×ディストピアSFの3点を成立させてしまった怪作なのだ 地獄の萌え文体が純文学となった未来から平成へタイムスリップする兄妹たち 極端すぎる文化の衝突が表現の本質を問う、ディティールまで丁寧な言語SF。頭痛と感心が交互に襲ってくる奇書!
若者の呪術離れがさけばれる今こそ「日本呪術全書」なのだ 密教陰陽道古神道から果ては大本教まで、膨大な図版と共にまとめた呪い大全。各宗派の呪術観や随所のコラムも面白く、一生読んでられる究極のテクスト! 物書きさんにもネタの宇宙。紙面から立ち上がる日本の暗黒精神史にくらくらするのだ〜
kindle最狂は「架空の歴史ノート 帝国分裂編」で決まりなのだ 小学生?と思しき字で謎の空想戦記が綴られたキャンパスノートを丸々スキャン!人類王朝、百万軍ミリオンフォース、不沈都市トノス、正テラ教…イカした固有名詞が乱舞する大ボリュームのクロニクル 段々上手くなる挿絵にも注目なのだ〜
「紙葉の家」はアメリカ文学最大の奇書なのだ 無限構造を持つ家に関する記録。膨大な紙片に書きつけられた、その記録への調書。調書を手に入れた青年の記録…幾重にも編まれたメタ構造と、作中に仕掛けられた罠の数々。真実と虚実の曼荼羅に眩暈がするのだ 何よりこの発狂した紙面!読む迷宮なのだ〜
一行小説系の本も随分増えたが、98年刊「世界は蜜でみたされる」は再評価したい名作なのだ ダンサーでもある異色の著者が描く短文は、詩と死の気配が濃密な幻想文学的ビジョン。高熱に魘された夜の夢で出逢う絵画のように、魔的な引力を放っているのだ 一文物語集の名で新版も出たが両方絶版なのだ?
伝説の打ち切りジャンプ漫画「惑星をつぐ者」がkindle化されてたのだ 人類が他種族に支配された宇宙。不可視の剣を武器に、呪われた因縁を清算すべく旅する男の物語 外連味溢れるキャラと深いテーマ、細部に宿る本格SFマナーが激渋!9話終了ながら繰り返し話題に上る隠れた名作、やっと読めたのだ〜
宮崎駿、大友克洋、荒木飛呂彦……数々の巨匠に影響を与えた伝説の漫画家・メビウス。彼が60歳で描いた「B砂漠の40日間」は驚異なのだ 下絵も修正もなし、完全一発描きのペン画集。コマ割や台詞が消失した絵物語は、精神世界を掘り起こしたように奇妙で静謐なのだ 線一本一本に神が宿ってるのだ〜!
あ、霊符切らしちゃった!そんな時は「呪術・霊符の秘儀秘伝」が便利なのだ 日本の呪術を基礎から説明しつつ、縁結びから亡霊成仏まで日常で役立つ100の霊符を掲載 他にも折符、禹歩、印法など幅広く紹介していて読み物としても楽しい作り。著者の大宮氏はより本格的な呪術の本も多数書いてるのだ〜
文豪のかっこいい写真コンテストやりたいのだ……(澁澤龍彦、江戸川乱歩、稲垣足穂、ボルヘス)