兄妹いちゃラブコメ「じつは義妹でした。」、双子同時ラブコメ「双子まとめて『カノジョ』にしない?」( 著:白井ムク/イラスト:千種みのり/ファンタジア文庫)公式 #じついも→シリーズ累計30万部突破!文庫最新7巻発売中!コミック3巻好評発売中! #ふたごま→1、2巻 即重版発売中!コミカライズ決定!

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/ 双子まとめて『カノジョ』にしない? #ふたごま  2巻前半 Web先行連載スタート!!!!! \  みなさま、大変お待たせしました! 2月20日に発売予定の #ふたごま 2巻!!!  期間限定で、今回もお話の先行連載を行います! 2巻プロローグの掲載は……なんと本日から!  火曜日・金曜日・日曜日の週3回ずつ、 お話更新していきますので、お楽しみに!  お話は、こちらにて! https://kakuyomu.jp/works/16817330665032905779  ---冒頭は、Xでも掲載!------- <2巻プロローグ>   ここのところ、高屋敷咲人は昼食を終えると人気のない場所を求めている。   というのも--  《三人で付き合っていることは秘密にすること》   このことは共通認識ではあるはずなのに、じつは周囲に敏感にならざるを得ない事態に陥っていた。  「東棟一階の階段下とは考えたね? ここならあんまり人が通らないかなー」 「二人きり……じゃなくて、三人きりですごせますもんね?」   と、同じ顔が二つ--。  双子姉妹だから当然なのだが、表情も仕草もまるで違う。  「ふふっ、こーんなとこに連れてきて、うちらとなにがしたいのかなぁ?」   と、余裕そうに、悪戯っぽく笑いながら迫ってくるのは姉の宇佐見光莉だ。  一方、余裕はなさそうだが、頬を朱に染めて見つめてくるのは妹の千影である。  「も、もちろん……えっと……イチャイチャとかですかね……?」   期待に満ちた目で見つめてくる彼女たちに向けて、咲人はひと言--  「反省会だ」   と、死んだ魚のような目をしながら言った。  二人は目をパチクリとした。   この双子姉妹ときたら、先ほど学食内で自分たちがなにをしでかしたのか、さっぱり理解していないらしい。  「よし、じゃあ一緒に振り返ってみようか……」   咲人は呆れながらも、小さい子どもを諭すように言う。  「さっきの学食のアレ……アレはさすがにダメだと思うよ? 光莉は腕を組んでくるし、千影はあーんしてくるしで、さすがに周りの視線がこっちに向いてたからね? ……主に、俺に対しての反感だけど、まあ、それはそれとして……」   すると千影が悲しそうな表情を浮かべた。  「やっぱり学食であーんはダメですか?」 「うん、ダメだよ? 前に『あーんはしません。我慢します』って言ってたよね?」   千影は「うっ」と呻いて、がっくりと肩を落とした。  「覚えてましたか……。さすがに覚えてますよね、咲人くんですし……」   いちおう千影は反省したらしい。   一方の光莉はまったく反省している様子がない。それどころかニコニコと笑顔を浮かべたままだ。  「腕を組むくらいならギリオッケーだよね?」 「ご飯食べるときに? お互いに右利きなんだからどっちかが支障出るよね?」 「でも、くっつきたいなぁー……寂しいなぁー……ダメ?」 「ダメ」   すると光莉は咲人の右手をとって、自分の左頬をスリスリと擦りつけた。  「午前中の疲れを癒やすには、それしか方法がないんだけどなぁ〜……」 「だから甘えてもダメだって--」 「ズルい! 咲人くん、ひーちゃんにしてるそれ、私にもしてください!」 「じゃあ、ちーちゃんもおいでよ〜」 「参加者を増やすなっ!」   --と、こんな感じで。  いかんせん、この双子姉妹は堂々としすぎていた。   周りに秘密にするというルールのもと、付き合い始めてから約一ヶ月。最近になり、「じゃれつき」と「いちゃつき」の境界線が曖昧になってきている。  それをちょうどいい塩梅にするのが咲人の役割となっていた。   それにしても--と咲人は頭を抱える。   果たして、周りには『仲良しな双子姉妹にじゃれつかれる男子』として映っているのだろうか。それ自体「羨まけしからん」状態ではあるのだが。  咲人は溜まりに溜まったため息を吐き出す。  「もう少しセーブして。二人の気持ちは嬉しいんだけど--」   --バレたらどうするんだ?  そう言いかけたところで、光莉が「大丈夫」と遮った。  「うちらだってなにも考えてないわけじゃないよ? 細心の注意を払ってるから」   まったくもって信じがたい。  ----↓続きはカクヨムで!----- https://kakuyomu.jp/works/16817330665032905779  2巻予約受付中! https://amzn.to/3veL75h1
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