ヴォーソスとメルヴィンは、対立する概念〝ではない〟。二次元平面のX軸とY軸のようなものだ。ヴォーソス的にもメルヴィン的にも優れたカードというのが存在しうる。《死の国からの救出》はその代表例。一つひとつの効果が噛み合っており、機能美に満ちている。なおかつ、物語性も抜群だ。

一方で「お金を稼ぐためなら何をしてもいい」ってんなら、簿記なんて要らねえんだよ……というのが、会計経理畑に片足を突っ込んだ人間の価値観だと思う。だから『女騎士、経理になる。』のダークエルフは、こんなことを言う。

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ルフィが海賊になりたいのは、海賊の生活が自由気ままで冒険に満ちていて、楽しそうだからだ。けれど、これだけではルフィの〝欲求〟が利己的なものになってしまう。 (※画像出典:『ONE PEACE』第1巻)

ルフィ

ルフィが海賊王を目指すのは、ただ海賊王に憧れているからではない。シャンクスとの約束だからだ。シャンクスはルフィの命を救ったのみならず、片腕を失った。ルフィはシャンクスにデカい負い目がある。こうなったらもう約束を守らないわけにはいかない。 (※画像出典:『ONE PEACE』第1巻)

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