鈴木プロデューサーとの話の中でギターの名曲「禁じられた遊び」をテーマにしてはどうかと提案されました。 僕は同じギターの名曲「アルハンブラの思い出」の方が良いのではないかと提案。 村松さんにワルツ調に編曲してもらい、原作にないダンスのシーンを加えました。
有村さんはすぐに決定しましたが、高月さんにはもう一度ジブリに来ていただいてさらにいくつかのセリフを演じてもらって決めました。 声が決まると一気にキャラクターに命が吹き込まれて、感激します。 杏奈とマーニー2人だけの世界をのぞいているようでドキドキします。
マーニーと杏奈の会話だけで10分ほど続くシーンもあり、アルレコは何日も長い時間かけて収録しますがお二人ともエネルギー溢れる演技をしてくださいました。 物語の最後にはかなり感情的になるシーンもあり、演じているのを聞いて涙が出てきます。
ピーターはメアリと違って金髪のサラサラストレートです。見た目もいいし、地元の人たちにも「いい子」として馴染んでる。メアリはそれが気に食わない。 cvは神木隆之介さん。12歳の声、演じられるかなーと言っていましたがこちらが求めるものを完璧に演じてくださいました。
魔女の宅急便のジジと違ってティブとギブはもう少しリアルな猫として描きましょうとスタートしましたが、結構心情豊かなキャラクターになっていったのでなかなか描くのが難しかったですね。 cvは大谷育江さんとLynnさん
今夜はラピュタですね。 こちらは僕が唯一描いたラピュタ。 カレンダー用のイラスト(下絵)です。
「風立ちぬ」は「ポニョ」とは一転して影もしっかりついたコッテリ作画です。 二郎のメガネ周辺が面白いです。 止まっている部分も合成を使わずに同トレスにして息づいてる感じにしてます。(動画の人は大変だったでしょう)
翔が角砂糖をプレゼントしているのを見ているので、スピラーは自分なりに考えて野苺をプレゼントしようと思ったのでしょう。かわいいやつ。 あまり考えてないだろうけどアリエッティはそれを受け取る。 (小人たちの未来が明るいことへの願いを込めて入れたシーン)
脚本にはなかったけど、最後に翔に翔らしい言葉を発してもらって終わりにした。 翔は自分の運命と小人たちの運命を重ね合わせていた。アリエッティたちが元気に過ごしている限り、自分の心臓は動き続けるという、生きる宣言。 (冒頭の言葉があるので手術は成功したのでしょう)
宮崎監督からは容易にアリエッティを手に乗せてはいけないと言われていたけど、この手はジェントルマンの差し出す手だし、アリエッティが気持ちを変えて自分の意思で乗っているので大丈夫。 フィギュア愛好家の発想になることを宮崎監督は警戒していた。
青年の二郎の三等車と二等車のシーンは原画やりましたね。
原画を描くとき、僕はこんな感じに最初に全部の絵の計画とタイミングを作っちゃいます。 他の人の仕事のチェックするときは、これに足りなければ描き足すし、余計なら抜く。 どの絵が原画でどの絵が動画用参考か、わかりやすく組み立ててもらえるとチェックは助かります。