川野芽生さんの『月面文字翻刻一例』堪能しました。特に最後の二作、〝腐りかけた天使が次々と空から落ちて来る季節になった〟という一文で始まる「天屍節」や、天の穹窿から削れた鉱物の星雨が降ってくる世界で、人の体から蟲を除去したり植えつけたりする医師の話、「蟲科病院」がすごく好みでした。
千早茜さんの『しろがねの葉』(新潮社)、すごくよかった…。戦国末期に石見銀山で山師に拾われた娘の過酷な銀山で生き抜いていく生涯が丹念に濃密に描かれていて、読後に我に返って現実の時間の流れの違いに目眩がしました。
このコマ好き。
『税金で買った本』6巻のように、正しい筆名に気づいてくださる方が増えればうれしいです。
7月2日発売の『オクトローグ: 酉島伝法作品集成』(早川書房)の書影です。装丁は水戸部功さんが手掛けてくださいました。収録作と響き合うデザインで、むちゃくちゃ格好いい…。三つめの画像は、色校を巻いたサンプルです。斜線が銀の箔。
『奏で手のヌフレツン』の見本ができました。むちゃくちゃ格好いい……! 装丁は川名潤さんが手掛けてくださいました。太陽が歩いて巡る空洞世界に住む人々の、数世代にわたる物語です。河出書房新社より12月4日頃発売。
マッテオ・ガローネの「Pinocchio」見たいな。カタツムリの侍女の造形などすばらしい。https://t.co/n5wbH6hALH
ニック・ドルナソ 藤井光訳『アクティング・クラス』(早川書房)、とんでもなく面白かった…。淡々と進んでいくのに、ぞわぞわしっぱなしで引きずり込まれる。世間に馴染めない人たちが、なんとなく参加した演技教室で即興演技の面白さに目覚めていくが、しだいに演技と現実の境目があやふやになり--
挿画がひと通りできた…かも。
背高泡立草と背高泡立僧