腰あたりの冠状(前頭)断の性差。1枚目:男性、2枚目:女性。腸骨稜の外側やや下方が窪むのと、腰部の皮下脂肪層の違いが観察できる。非常にレアな図だが、トリミングにセンスの差が現れることを教えてくれる。図示することは結構奥が深い。
力こぶを作る上腕二頭筋。左:腕を自然に降ろした状態、中央:肘の屈曲+前腕の回内(親指を内に向ける)、右:肘の屈曲+前腕の回外(親指を外に向ける)。図示することは、相手に伝えにくい「程度」「方法」「位置や角度」などを一瞬で伝えてくれる。
現代の解剖学は、医学・医療の発展のために死後自分の体を提供してくださった方々と、その家族や親しい友人の思いで成立している。このことを心に留めておくと、絵を描くための技術よりも踏み込んだ知見や興味が得られる。