体幹の屈曲と伸展に生じる溝を示す。T(胸郭ないし胸椎)とL(腰椎)はなんとなくわかるが、Uって何だと思いながら仏語本文探したが該当箇所探せず。位置的には上前腸骨棘の間を結ぶ下腹部の皮線で、スカルパ筋膜の上限とされる。引用元は前ツイートと同じ。
美術領域では、人体のサイズを把握するためや、理想体型を導き出すためにプロポーションを用いる。主に8頭身と7.5頭身があり、前者は古典作品に見いだせることから英雄体型と呼ばれ、後者はマーシャルやリシェといった医師らが提唱した平均体型。理想体型なので実際にはどちらの体型も希な存在。
先日の骨学講習会で、「美術解剖学では解剖用語よりも形状が大事」と言った割に、説明時に用語が多いという感想をいただいた。部位名称は住所であるのと、漢字の意味を読み解けば、美術にとって重要な形状を端的に示していることがわかる。
ボクサー鼻とボクサー耳の記述は、20世紀初頭の美術解剖学書にも掲載されている。美術表現としてはレアなケースだが、こうした詳細なところまで踏み込んだ研究に触れることが面白くて仕方がない。