彫刻など立体作品の図版は、正面(前面、後面)と側面(左右もしくは外側面、内側面)が一通りそろっていると位置関係が把握しやすい。フェイディアス、ミケランジェロ、ロダンあたりで四面から撮影された図版を探しているが、なければいつか撮りに行くか。Richter "Kouroi" (1938)より。
絵画における全身像の足背(足の甲)の見え方は、モデルと画家の距離を暗示させる。モデルに近づけばより見え、離れれば見えなくなる。場合によっては画家とモデルの距離を再現することも可能だろう。
腸脛靱帯は大腿全体を覆う大腿筋膜の肥厚部である。その輪郭は人為的なカットであり、解剖図によってトリミングが異なる。ちなみに腸脛靱帯の脛骨の付着部はジェルディ結節と呼ばれ、19世紀前半に美術解剖学を教えた解剖学者の名前がついている。
彫刻家ウードンはアカデミーの要請により、エコルシェ(筋肉人模型)をいくつか作っている。ウードンが手がけたエコルシェは、少なくとも4種あり、そのうち1767年に制作された像(1,2,3枚目。)が最も有名なエコルシェである。この像はウードンが手がけた洗礼者ヨハネ像(1776-67)が元になっている。