カンパーの「顔面角」(1791)。19世紀まで美術解剖学の教科書に度々引用されたが、黒人種をサル(オランウータン)に近く、白人種を古代ギリシャの神(アポロン)に近づけて並べたため、現代ではあまり使用されない。
この本の巻末には、高いヒールを履くとハンマートゥ(槌指)になることや、爪先の尖った靴を履くと爪先が変形することを示した図が掲載されている。こちらは現代でも使用できそう。
あけましておめでとうございます。 添付は様々な指標が示された頭蓋骨の図。特に有名なのは、眼窩下縁と外耳道の上縁を結んだフランクフルト平面(W)。現代的な頭蓋図はこの線が水平になるように描かれていて、向きの指標になっている。
ミケランジェロ「システィーナ礼拝堂天井画」の下描き。先の尖った道具で線刻している。1/12の日本美術解剖学会用の発表スライドを作っているが、こういうのを見つけては手が止まる。"The complete work of Michelangelo"(1967)より。
フランスの画家エラール(Errard, Charles. 1608-89)と解剖学者ジェンガ(Genga, Bernardino. 1620-90)による教科書(1691)。腋窩と大腿三角に脂肪が描かれているのと、彫刻の応用解剖図も見られる。古典的な図と現代の図を比較していると、視点の違いに気がつくことがあって興味深い。