伊豆の美術解剖学者@kato_anatomy

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伊豆の美術解剖学者@kato_anatomy 171245年前
ヴェサリウス以降500年間、ほとんどの解剖図は表側からのみしか描かれなかった。裏から見るという単純なアイデアすら、発見して価値を見出すまでに長い時間がかかる。添付は指背腱膜の裏側(左、剥離)と表側(右、原位置)。 1
ヴェサリウス以降500年間、ほとんどの解剖図は表側からのみしか描かれなかった。裏から見るという単純なアイデアすら、発見して価値を見出すまでに長い時間がかかる。添付は指背腱膜の裏側(左、剥離)と表側(右、原位置)。
伊豆の美術解剖学者@kato_anatomy 301105年前
19世紀ごろに盛んだった骨格を基準とした人体プロポーションの研究。骨格のみを基準とする場合には、問題が2点ある。皮膚と皮下組織の厚みが考慮されていないこと(特に頭部や足底など身長に関わる部分)。骨格標本を参考にした場合、連結が生体とズレていること(骨盤の後傾など)。 2
19世紀ごろに盛んだった骨格を基準とした人体プロポーションの研究。骨格のみを基準とする場合には、問題が2点ある。皮膚と皮下組織の厚みが考慮されていないこと(特に頭部や足底など身長に関わる部分)。骨格標本を参考にした場合、連結が生体とズレていること(骨盤の後傾など)。
伊豆の美術解剖学者@kato_anatomy 131245年前
時差調整のため大英博物館でスケッチしてきました。フェイディアスとその工房によるパルテノン神殿破風のディオニュソス。いつ見ても見事。 2
時差調整のため大英博物館でスケッチしてきました。フェイディアスとその工房によるパルテノン神殿破風のディオニュソス。いつ見ても見事。
伊豆の美術解剖学者@kato_anatomy 211154年前
シャルル・バルグ『素描講義』の一部。リトグラフ模写はサイズも重要で、実寸大のストロークを真似ることで、画家の手の動作を学ぶ。いつか実物を使った授業もやってみたい。 3
シャルル・バルグ『素描講義』の一部。リトグラフ模写はサイズも重要で、実寸大のストロークを真似ることで、画家の手の動作を学ぶ。いつか実物を使った授業もやってみたい。
伊豆の美術解剖学者@kato_anatomy 281075年前
解剖図は限られた方向から描かれる。例えば、筋の裏側は通常描かれない。見たことのない、もしくは見慣れない視点がある以上、そこに新構造が見出される可能性は高い。三枚目は臍(腹直筋鞘)の表(上)と裏(下)。 3
解剖図は限られた方向から描かれる。例えば、筋の裏側は通常描かれない。見たことのない、もしくは見慣れない視点がある以上、そこに新構造が見出される可能性は高い。三枚目は臍(腹直筋鞘)の表(上)と裏(下)。
伊豆の美術解剖学者@kato_anatomy 251095年前
ヘラーは、ちょうど教員が医師から芸術家に変わった20世紀初頭に活躍した美術解剖学教師の一人。この時期は、美術解剖学の教育内容が劇的に変わり、美術や素描に必要な内容が導入・編纂された。1,2枚目:美術解剖学書の一部。3,4枚目:片面を隠すと表情が異なるマスク。画像は同著より。 4
ヘラーは、ちょうど教員が医師から芸術家に変わった20世紀初頭に活躍した美術解剖学教師の一人。この時期は、美術解剖学の教育内容が劇的に変わり、美術や素描に必要な内容が導入・編纂された。1,2枚目:美術解剖学書の一部。3,4枚目:片面を隠すと表情が異なるマスク。画像は同著より。
伊豆の美術解剖学者@kato_anatomy 1311510ヶ月前
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伊豆の美術解剖学者@kato_anatomy 221036年前
最近、テキストの間に配置される小さな解剖図を眺めている。他者に見所を伝えるときになかなか効果的。1枚目:胸椎棘突起の向きと長さ。2枚目:胸骨の位置と高さ(胸椎全体の約半分)、3枚目:大胸筋付着部を示す補助線、肋軟骨と胸骨の連結様式など。"Grant's Method of Anatomy"より。 3
最近、テキストの間に配置される小さな解剖図を眺めている。他者に見所を伝えるときになかなか効果的。1枚目:胸椎棘突起の向きと長さ。2枚目:胸骨の位置と高さ(胸椎全体の約半分)、3枚目:大胸筋付着部を示す補助線、肋軟骨と胸骨の連結様式など。"Grant's Method of Anatomy"より。
伊豆の美術解剖学者@kato_anatomy 121121年前
初心者向け解説用のキャラを考えるなど1
初心者向け解説用のキャラを考えるなど
伊豆の美術解剖学者@kato_anatomy 101115年前
今日のみんなで板書。体幹の側屈時の環椎のおおよその傾きは鼻の下面で確認できる。傘の柄は大動脈弓の位置と方向を解説するための道具。 1
今日のみんなで板書。体幹の側屈時の環椎のおおよその傾きは鼻の下面で確認できる。傘の柄は大動脈弓の位置と方向を解説するための道具。
伊豆の美術解剖学者@kato_anatomy 29901年前
縫工筋。sartorは「仕立て屋」という意味。仕立て屋さんが布を縫い合わせる時の姿勢と、筋の作用が似ていることから。1
縫工筋。sartorは「仕立て屋」という意味。仕立て屋さんが布を縫い合わせる時の姿勢と、筋の作用が似ていることから。
伊豆の美術解剖学者@kato_anatomy 171025年前
本日は日本美術解剖学会で骨格筋の発表をさせていただいた。私の発表後、東大の遠藤先生がサラッと「(発表スライドの)凄さは伝わったと思いますが、大変さは伝わらないでしょうね」と言われた。なるほど、現場を知らなければ大変さは共有できない。しかし、すごさは伝わる可能性がある。 4
本日は日本美術解剖学会で骨格筋の発表をさせていただいた。私の発表後、東大の遠藤先生がサラッと「(発表スライドの)凄さは伝わったと思いますが、大変さは伝わらないでしょうね」と言われた。なるほど、現場を知らなければ大変さは共有できない。しかし、すごさは伝わる可能性がある。
伊豆の美術解剖学者@kato_anatomy 20981年前
指骨・趾骨(しこつ):ギリシャ語の隊列phalanxに由来。アリストテレスがギリシャの兵隊の様に列を成して配置されていると表現したことから。ラテン語由来の用語は現在使用されていないが、指やつま先の関節nodeの間inter-を意味するinternodiaというのがあった。1
指骨・趾骨(しこつ):ギリシャ語の隊列phalanxに由来。アリストテレスがギリシャの兵隊の様に列を成して配置されていると表現したことから。ラテン語由来の用語は現在使用されていないが、指やつま先の関節nodeの間inter-を意味するinternodiaというのがあった。
伊豆の美術解剖学者@kato_anatomy 81062年前
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伊豆の美術解剖学者@kato_anatomy 21916年前
古代ローマからルネサンスまでの人体観を伺い知る事ができる資料はほとんどない。まとまった資料として知られているのは、13世紀のヴィラールが残した羊皮紙製の画帖である。人体が幾何図形に当てはめて描かれている。図版は藤本康雄『ヴィラール・ド・オヌクールの画帖に関する研究』より。 3
古代ローマからルネサンスまでの人体観を伺い知る事ができる資料はほとんどない。まとまった資料として知られているのは、13世紀のヴィラールが残した羊皮紙製の画帖である。人体が幾何図形に当てはめて描かれている。図版は藤本康雄『ヴィラール・ド・オヌクールの画帖に関する研究』より。
伊豆の美術解剖学者@kato_anatomy 21906年前
リシェの『美術解剖学』に記載された教育理念。以下大意。「芸術家と呼ぶにふさわしい者は、最初から人に教わることなく形態を見て把握し、判断し、解釈する特別な才能を持つ。これは形態だけでなく色彩についても言える。そして各々の作家は、その気質に応じて独自の視点を持っている。(中略)」 1
リシェの『美術解剖学』に記載された教育理念。以下大意。「芸術家と呼ぶにふさわしい者は、最初から人に教わることなく形態を見て把握し、判断し、解釈する特別な才能を持つ。これは形態だけでなく色彩についても言える。そして各々の作家は、その気質に応じて独自の視点を持っている。(中略)」
伊豆の美術解剖学者@kato_anatomy 23886年前
「人体を中心(骨)から周辺(体表)に向かって観察していくと、人体の大部分を構成するものが未知ではなくなり、その結果、外形を正確に表現できるようになる。」 3
「人体を中心(骨)から周辺(体表)に向かって観察していくと、人体の大部分を構成するものが未知ではなくなり、その結果、外形を正確に表現できるようになる。」
伊豆の美術解剖学者@kato_anatomy 16934年前
最近の翻訳作業その2。こちらもお待たせしてますポール・リシェ『美術解剖学 人体の外形と解説』ページもかなり出来てます。130年前に出版された文字通り一生使える教科書。医師が自分で解剖して、所見をとって、正確な図と記述を描いた本。私はこの本とバメスから多くを学びました。 1
最近の翻訳作業その2。こちらもお待たせしてますポール・リシェ『美術解剖学 人体の外形と解説』ページもかなり出来てます。130年前に出版された文字通り一生使える教科書。医師が自分で解剖して、所見をとって、正確な図と記述を描いた本。私はこの本とバメスから多くを学びました。
伊豆の美術解剖学者@kato_anatomy 19906年前
解剖学に限ったことではないが、専門的な情報は、教科書を読んで学ぶよりも、現場の他愛ない雑談や、詳しい人の身振り手振り、成果物とそれが出来るまでの過程を見る方がはるかに頭に入る。 1
解剖学に限ったことではないが、専門的な情報は、教科書を読んで学ぶよりも、現場の他愛ない雑談や、詳しい人の身振り手振り、成果物とそれが出来るまでの過程を見る方がはるかに頭に入る。
伊豆の美術解剖学者@kato_anatomy 6991年前
早く実物が見たい。 4
早く実物が見たい。
伊豆の美術解剖学者@kato_anatomy 17874年前
筋の付着部の図が美術解剖学書に掲載されるようになったのは1953年のタンクの教科書から。それ以前からあった解剖図の表現でも、導入されるまでには時間がかかるようだ。添付はモローによる指骨と第1〜3中手骨の図。 4
筋の付着部の図が美術解剖学書に掲載されるようになったのは1953年のタンクの教科書から。それ以前からあった解剖図の表現でも、導入されるまでには時間がかかるようだ。添付はモローによる指骨と第1〜3中手骨の図。
伊豆の美術解剖学者@kato_anatomy 18856年前
ランテリは、1901年に出版された自著の中で、体表に現れる溝をつなぎ、連続性のある曲線として捉える見方を説いた。この方法は、後年リシェも引用している。この方法は、それ以前の美術技法書の中にあったかもしれないが、美術解剖学書としては初出ではないか。 3
ランテリは、1901年に出版された自著の中で、体表に現れる溝をつなぎ、連続性のある曲線として捉える見方を説いた。この方法は、後年リシェも引用している。この方法は、それ以前の美術技法書の中にあったかもしれないが、美術解剖学書としては初出ではないか。
伊豆の美術解剖学者@kato_anatomy 22805年前
ちなみにこの図がいつも困ったウサギのキャラクターのように見える。外形の性差を示すいい図なんですが。灰色:男性の臀部、白:女性の臀部。鼻がおおよそ仙骨と尾骨の境界、目が上後腸骨棘、眉毛が腰三角上の脂肪体。 1
ちなみにこの図がいつも困ったウサギのキャラクターのように見える。外形の性差を示すいい図なんですが。灰色:男性の臀部、白:女性の臀部。鼻がおおよそ仙骨と尾骨の境界、目が上後腸骨棘、眉毛が腰三角上の脂肪体。
伊豆の美術解剖学者@kato_anatomy 22794年前
この本の巻末には、高いヒールを履くとハンマートゥ(槌指)になることや、爪先の尖った靴を履くと爪先が変形することを示した図が掲載されている。こちらは現代でも使用できそう。 2
この本の巻末には、高いヒールを履くとハンマートゥ(槌指)になることや、爪先の尖った靴を履くと爪先が変形することを示した図が掲載されている。こちらは現代でも使用できそう。